なにかしら今まで無かった物事を見出す
ということにつきるんじゃないか、と思ってます。言葉をかえると、(他人の 成果の丸写し・後追いだけではだめで)なにかしらのオリジナリティ が必要、ということです。で、論文にはそれを世間(他人)にしらしめる、 という意味があるわけです。まず、これを第1にしっかりと理解しておいてく ださい。現実問題として、学部4年での卒業研究についてはあまり厳しいことは追及さ れませんが、こころざしは高く持ってください。大学院では、当然のこととし て具体的に学術研究発表に耐えるか?という観点から徹底的に評価されます。
「オリジナリティ (新規性、独創性)」 と 「客観性(論理性)」
です。つまり、「仮説」を立てる
ということになると思います。たとえば「〇×は不便だが、今は無い△□を作 れれば便利になる」のようなことです。これは論文の題目に明確にあらわれて いるべきです。
ただし私はねっからの理工系の人間なので、いわゆる文系的な研究についてはお おまかなことしか述べられませんが、あしからず。
これは上述の通り、「仮説」を立てる、ということになると思いま す。その仮説にたいして、調査したり実験したり、あるいは解決するシステム を作ってその課題を検証する、ということになります。
基本的姿勢として、自分の興味の持てることでないと続かない、というのが持 論なので、自分で探究してみたい、という事柄を頑張って見つけましょう。コ ンピュータに関連するもの・しないもの、特にこだわらなければ趣味など自分 の普段の生活に、きっと何か深く掘り下げてみたいものがあるはずです。逆に、 これが出来たら(学部レベルの卒論の場合は)半分くらいは終わったようなも のです。
卒論に限らず、人に言われたことだけをこなす yes-man ではなく「自発的に何 かに取り組む」ことが出来るように是非なって欲しいと思うものです。個別事例については要相談ですが、個人的には公序良俗に反しないかぎりどんな ことでも(取り組み方次第では)卒業研究たりえると思っています。
ちなみに、URL さえわかれば、もしページが無くなっても http://www.archive.org/ 等で過去の ページの検索が可能です。特に文系ネタの場合は、この調査がしっかり出来ていないと、自分の論を展開す る根拠が無くなってしまって、結果として論文としての体裁が整わなくなる=論 文じゃなくなるので、しっかり資料を収集・整理してください。
文系ネタの場合は、集めた資料から、自分なりの分析をおこない、オリジナリティ のある主張を(論理的に)構成します。